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今年もありがとうございました。
今年も残すところ、あと1日。
なんと月日の経つのははやいことでしょう。

先日、我が家の菩提寺の御住職とお話をさせていただいた際に
「人間は、年齢と同じ時速の車に乗っておるんじゃよ」と
教えていただきました。となると……
わたしのスピードは、車窓をゆっくりと眺められるものとは程遠く、
それでは、月日が経つのをはやいと思うはずだ、と納得したのです。

そんな中、このブログも開始からすでに半年が経ちました。
あれれ!もう半年? これが感想ですが、
その間、たくさんの方にお読みいただき感謝しております。

また、先行体験をご紹介している「お母さんの勉強会」も、
開催よりすでに、15年。
これは、生まれたばかりの子どもが高校生になる年月です。

最初は、わたしが指導をさせていただいているお子さんのママだけ。
2004年からは外部の方にも不定期に参加いただき、
2006年から定期的な講演会として開催をさせていただくように
なりました。
その間、コツコツとした活動ですのに、5000人を超える方が
講演会に参加をしてくださり、ありがたく思っております。

講演会では、
いろんなママたちにお会いして、
そのママたちの不安をできるだけ軽くしていただけるような
お話をさせていただきたい。
より豊かな子育てをしていただけるように。また、お子さんとの今の
時間を大切にしていただけるような工夫をご紹介したい。
公立学校の今の混沌とした指導に負けない土台を家庭で育成したい。
そして、子どもたちが、これからの社会が必要としている人材となれる
力を家庭での工夫で身に着けてほしい。
最後に、そんな工夫を通して得られる親子の豊かな時間が、大人になった
お子さんの心を支えることもお伝えしたい。

15年間、この願いをもって活動してきました。

まだまだ微力な部分が多々あるわたしですが、
開催当初は参加してくださったママたちは
「家は休むところ」「塾に任せるしかないわよ」「親が関わると
子どもがダメになるから」……という感想ばかりで、
なかなか「家庭力」の必要性、「先行体験」の必要性を
理解いただけなかったものです。
でも、今では、公教育への不安が開催当初よりもさらに広がり、
本当の子育て、子どもにとって必要なものは?を考えてくださる
ママがたくさん参加してくださいます。
そのため、お母さんの勉強室へ参加をご希望いただく方が年々、
増えており、その状況についての報告を受けるたびに、
「うれしい気持ち」と「がんばらなきゃ!」という気持ちで
心を新たにしております。

ますますはやくなるスピードと闘いながら、
来年もこの気持ちを忘れずに講演会活動や執筆活動に専念したいと
思っております。どうかよろしくお願いいたします。

では、皆様、お子さんと素敵な年越しをなさってくださいね。
どうか良いお年を。

過去問について
過去問
過去問はいつごろからはじめればいいですか?という
質問をよくいただきます。
結論は、「土台ができたらいつでも」です。
極端にいえば、小5の生徒に社会や理科をやらせることも
ありますし、小6の9月になってやっと過去問というケースも
あります。その差はどこにあるのか、それが土台の出来上がり。
ということです。

また、過去問をやらせる効用についてですが、
まずは、テクニック的な部分では、

・その学校の理念というか、どんな子がほしいのか。を知るため。
・その学校の出題傾向を知るため
・自分の弱点を知るため


次に、メンタル的な部分では、

・過去問をやることで受験への現実感が持てること
・過去問をやっておくことで、達成感から精神的な安定を得ることが
できるため 
 などですね。


あらっ!まだ、志望校の過去問がそれほど終わってないわ。と
おっしゃるなら、どうか早めに過去問に取り組ませてあげてください。

これからの時期はいうに及ばず、痒いところに手が届く指導は
親に勝るものはありません。

わたしの過去の経験から、大妻の入試の前日に見直しをさせた国語の
問題がズバッと出た!ことがあります。
最後まであきらめずにがんばってくださいね。


タイプを知って成功を!不安編 剛健ペアー その33
ママのタイプ別成功法 支配型ママが不安満タンママに△16 最終回 

さあ、やさしい君の剛くんはどうなったかですが、
剛くんママがカウンセリングのために、
わたしのところを訪れたのは
彼が5年生の終わりになったころでした。

剛くんは塾内偏差40というかなり悪い状態でした。
ママも不安が満タンで、わが子に対して、
「この子はダメなのかも」なんて、
とんでもない考えを持っていました。

そのとき、ママの顔を拝見したわたしは、まだ若かったですが、
「お母さまはどうしても剛くんを私立中学校へ行かせたいですか?」と
たずねてしまいました。

ママの体からは「いいえ」という反応が出ているのに、
ママの口からは「でも、私立でないと、公立は不安で」という言葉が
返ってきました。
このママの気持ちは親ならよくわかります。
公立中学校がある程度安心して預けられるところなら
なにも受験なんてさせない!
そんな親御さんはたくさんいらっしゃるはずです。
わたしもその一人ですから。
(といっても、わたしはわが子に中学受験はさせませんでしたが)

わたしは唐突に「やめませんか」といいました。
ママの顔は一瞬驚きでいっぱいになりましたが、
次の瞬間、体から重いものがスッと抜けたように穏やかに
なりました。
剛くんのママはわたしのところにいらっしゃる前に
すでに答えを出していらしたんでしょうね。
でも、それを認めるのが怖かったのだと思います。

といっても、ママの口からすぐにその気もちが現れては
きませんでした。
わたしは続けます。
「剛くんはやさしいくんです。このまま与えられた受験勉強をさせ
ることもよくないですが、ママの期待に応えられないという思いを
これ以上、彼の心の中に積み上げてはいけないと思うんです。たし
かに公立中学校へ進学させることは不安です。でも、今から、公立
中学へ行くための基礎力と学習習慣を身につけるための準備をされ
てはどうでしょうか?」
ママは不安そうに答えます。
「でも、わたしが勉強を教えようとするとこの子は泣くんです。そ
れにぜんぜん理解できないんですよ。教えても、教えてもできない
んです」
「それは、できないんではなくて考えられないんだと思いますよ。
ママが剛くんだったら、と考えてください。ママに怒られて、がっ
かりされて、勉強ができますか?ママが教えるのではなく、個別指
導や家庭教師をつけられればどうですか?漢検や英検をうまく活用
しましょうよ。また、読書はママと競争して1か月に1冊読もう!
それについて親子で話そう。そんな方法をとられてはどうですか?」
わたしがそこまでお話すると、ママはやっとニッコリされて
静かに「はい」とおっしゃいました。
と、同時に目からは涙がボロボロと流れ落ちました。

剛くんのママが今までどれほど自分の心を奮い立たせ、剛くんに
叱咤激励をされていたかが一瞬にして伝わってきて、涙など流しては
いけない立場のわたしも母の愛情の深さに一緒に泣いてしまいました。

剛くんはすっぱりと受験をやめました。
そして、公立中学に進み、中学3年生になるときには英検2級、
漢検2級、作文の添削なども続けて「○○区の環境についての作文で
大賞をもらう」という栄誉も得ていました。
その後、推薦で有名な高校に進学したのです。

剛健ペアーの話がわたしに教えてくれたことは
母親の愛がどれほどに清く、すばらしく、たくましいものであっても、
 〇劼匹發箸いΔ里麓分の足で歩かせるもの。
そのために学習もいろんな経験と考えて、子どもの経験値を上げられる
ようにしていかねばならないこと。
◆〇劼匹發離織ぅ廚篝格をしっかりと見極めて、考えてアドバイス
すること。
 言葉でものを伝えるのは子どもが言葉を理解できるだけの経験を
積んでから。親の言葉は、子どもがある程度の年齢になってからが
大切なので、親が大切なことを話すぞ!というときはこんなとき。を
経験でわかるようにさせておく必要があります。
そのためには、日ごろから、言葉だけで伝えようとしない、そんな
工夫が必要ですよね。


さて、長きにわたり剛健ペーアについてのお話をさせていただきました。
お読みいただきありがとうございます。

次回から少しの間は、日ごろ、わたしが
何気に感じたことを書かせていただきます。
また、読んでやっていただけるとうれしいです。

タイプを知って成功を!不安編 剛健ペアー その32
ママのタイプ別成功法 支配型ママが不安満タンママに△15 

健くんは6年生(5年生の2月)になりました。
そのママからの相談は
「塾を変えたいんですが、どこがいいですか?」というもの。

この時期に来て、この成績だと、塾を変えるというより
手段を変える方法をお勧めするしかありません。
つまり塾ではなく、「家庭教師」または「個別指導」を選択し
漢字や計算、知識問題をどんどん詰め込む。算数はパターンで
覚えさせる。つまり、1点でも多く点を取らせる方法を身につ
けさせなければならないのです。
テクニックを教えて、弱点を補強し、何とか形にしなければな
りません。


まぁ、乱暴な学習の方法です。

でも、合格を意識するなら、それが最善の策というしかないのです。

健くんのママは鼻息荒くいいます。
「塾がよくなかったんです。この子に合う、合わないを考えずに
わたしが安易に入れちゃったから。」
「N塾の方がよかったんですよね。○○駅前にN塾ができて、
できたばかりなんで先生も熱心なんです。そこへ変わるのはどうで
しょうか」

このブログをお読みいただいているママたちはわたしがこの問いに
どう応えるか、ちょっと興味がおありではないでしょうか?
それなら、すごくがっかりさせてしまうかもしれませんが、
わたしは「どうぞ、ママがよければそうしてください」と応えました。

個別指導がいい、といっておきながら、大手に転塾したいというのを
とめないのか!とおっしゃりたいんですよね。
止めるのは簡単です。でも、わたしが止めてやめても、このママの
場合、「あのとき、大手に転塾しておけばよかった」と後悔して、
個別指導へ移っても個別指導を信じられない。
つまり、支配型ママの場合、自分で納得しないと、先に進めないんです。
もし、このとき強引にわたしがすすめて、個別指導を選択していただい
ても、ママは子どもに言うでしょう。
「あのとき、N塾へ行っておいたほうがよかったのに」と。
子どももそんなことをグチャグチャと聞かされて、勝負の時期を
過ごすなんてかわいそうですよね。

であるなら、ママのやる気が出る方法を優先したほうが、
子どもにとっても平和なんです。
そのくらい、子どもにとって母親の笑顔は大切だということです。

健くんは男の子です。
男の子は誰かの期待に沿っていたい!
そんな本能的なものがあるのに、「あー、失敗だ。失敗だ」
そんなことを聞かされたのでは、
「自信をなくせー。自信をなくせー」と言われているのと同じです。

結果的に、健くんはN塾へ変わりました。
そして、前の塾と同じ状態のまま9月を向かえ、
過去問に手をつけるどころか、基礎知識を詰め込むのに必死の秋。
合不合判定テストでは偏差45。
男子にとっては選択肢のグンと少なくなる偏差値です。

それでもママは諦めない。
諦めないことはいいことですが、現実から逃げている状態。
とにかく過去問を!とお願いして、過去問に手をつけたのが11月。
やっとそのあたりで健くんのエンジンがかかりはじめ、
それを見たので、わたしが強引に個別指導をお願いしました。

結果、第二志望に合格しました。
が、健くんがやる気を出したのは、11月からの2ヶ月間だけ。
中学へ入っても、ママの号令がないと何もやらない。
今では、ママの号令に反抗の連続の健くん。
親子の会話もすごく乏しくて、とっても寂しい親子です。

これがわが子のため!とがんばった結果なのでしょうか?
今よりうんと若い時の経験とはいえ、
健くんとママを見ていると、胸の奥がいつもズキンと痛くなり
反省をしてしまうのです。

次回は剛くんの受験についてお話したいと思います。

子どもの成長に歓喜、そして完敗!
わたしの教え子の話……。


中学を受験するものにとって四谷大塚さんの合不合判定テストは
志望校判定のための指針となるテストですよね。

わたしの教え子(個人情報になるので性別や状態がわかることは
お書きできないのでお許しくださいね)のひとり、Aさん。

先行体験の申し子のような子で、利発で、聡明で、わたしが
手塩に掛けてきた子の一人です。

その子が、10月の合不合判定テストであり得ない前代未聞のミスを
してしまい、塾のクラスでビリという成績をとってきました。

常にトップを走っている子です。何をやらしてもソツがない。
まさに、中学受験に向いている子です。
ただ、その大人びた能力が作り出したプライド。
そのプライドが、こんなときは諸刃の刃になって、自分に襲い掛かります。

だから、わたしは、受験のいろんな経験を通して、「失敗力」を身に
つけさせてきたつもりでした。
でも、テストの結果を聞いたわたしは、そんなあの子でも、成績を
見たらどうするかわからない。まったく未知の状態でした。

結果を見た教え子は黙って涙をボロッと流すと、何も言わず部屋に
入っていきました。傷口を人に見られたくない性格ですから。
ここからは、大人は何もできません。

その次の日、肩を落とし、ほとんど言葉もなく、食事もせずに
学校へ、塾へ出かけていきました。

この後ろ姿を見送る母の辛さはどれほどだったでしょう。

予想通り、学校では、「すごい点数だったんだって」
「成績優秀者に名前のってないけどどうしたの」と言われ、
塾では先生から、「どうしたんだ!」と叱られ、このままでは
志望校を落とすしかないぞ!と奈落の底に落ちるような叱咤激励を
されたそうです。
でも、何よりも辛かったのはライバルとされている子がいつもより、
すばらしい成績をとっていて、先生にも仲間にも賞賛されたこと。
そして、その子から、「わたしのお母さんがAさんでもそんなこと
があるのね、受験ってわからないからあなたは気をつけないさいっ
ていってた」といわれてニンマリされたこと。

そう、こんなときって、相手の思いやりがスッと心に染み込んで
こないんですよね。小さいな親切、大きなお世話!と沢田研二さんが
いったことがありますが、そう、ほっといてあげて!と言いたくなり
ます。

この時期にきて、こんな運命のようなできごとに耐えられるだろうか。
中学受験は経験のひとつ!失敗は有りだ。なんてわかっていても、
子どもが負ってしまった大きな心の傷を治癒させるには。
それも、これほどプライドの高い子のプライドを大きく傷つける結果と
なる傷を。

さすがのわたしも、頭からその子の顔が離れず、
眠れない夜をすごしました。

眠れないで仕事をしていたわたしあてに、深夜の3時にメールが。
その子のママからのメールでした。この人も眠れない夜とすごして
いるんですね。でも、母は強かった。
(以下、メールの文面をそのまま書きますね)
「笑子さん、きっと、笑子さんも眠れない夜をすごしていらっしゃ
ることと思います。○○は今まで6年間、笑子さんにいろんなことを
教わってきました。わたし、それをここで発揮しないと!と思っ
ています。ここがあの子とわたしの自己治癒力を試されるときだと
思っています。だから、もしこのまま受験しないと、言われても親と
して、ただ、わかった。といってやりたいと思う自分と、いや、こ
れほどの学力をつけて公立へ行かせるのか。という思いが頭の中で
グチャグチャになって辛いです。受験をしないとは言わなくとも、
このままあの子が立ち直れずに、成績がどんどん落ちてしまう例も
あると思います。でも、大丈夫ですよね。あの子なら。笑子さん、
大丈夫ですよね。わたし、あの子に何か声を掛けてあげたいんですけ
れど、笑子さんが何も言わないのはあの子が立ち上がるのを待ちまし
ょう。ということだと思って我慢することにします。でも、辛いです。
ちっとも親らしくない、根性なしです。だから、笑子さんにはわたし
の心に寄りそっていてほしいんです。心がいつもそばにいる。笑子さ
んの心がいつもそばにいるんだと思えば、がんばれると思いますから」

深夜のPCの前で泣きました。

わたしが教えられた!母のすばらしさ。母の強さ。人間のすばらしさ。
人と人の関わりのすばらしさ。
そして、子どもという存在のすばらしさ。

そう、わたしもママの心がわたしの心に寄り添っていてくれていると
思えば、ここまでの教え子とのかかわりを信じて、待っていられると
思いました。
(今こうして、このお話ができるようになったのは、。わたしも治癒に
成功した結果ですよね)

教え子はテストの結果を見た日、
一時は問題集を捨てようとしたようですが、わたしたち無力な大人の
心配をよそに、だれが教えたわけではないのに、次で負けなきゃいい
んだ。という結論をどこかから得てきました。
なんとかなるさくんが乗り移ったようにです。
そして、それから1週間後のある日、自分から「あんなミスしちゃって。
本番じゃなくてよかった」と言ったんです。
完全に乗り越えた瞬間でした。
教え子の背中がグンと大きくなっているように思え、ありがとう。と
言ってしまいました。
「?」教え子は不思議そうな顔をしましたが。

あのテストの答案が今、どこにあるのかわかりませんが、平均的な12歳の
子どもにはない知識を持ち、思考を得られている反面、こんな試練も
乗り越えされねばならないんだなあ。とつくづく思いました。

わたしの日々にはこんなドラマが毎日のように起こります。
またこの教え子も本番の受験で最初の受験校に落ちるかもしれません。
心配は尽きないものです。

でも、そのおかげで、わたしもがんばれるんだろう。と思い、感謝する
と同時に、親の愛のすばらしさ、子どもの生きる力のすばらさし、
人間の関わりのすばらしさを学べているんだろう、と思っています。

さあ、いよいよ年が明けます。
小さい戦士たちよ。どうかこの受験がすばらしい経験となるように、
最後までがんばってくださいね!

12月10日のAkemiさんからのコメントへのお返事。
12月10日、学力低下へのコメントありがとうございました。

Akemiさんから素敵なコメントをいただきましたので
ご紹介を兼ねて、お返事をさせていただきますね。

Akemi さんのコメントはこちらから。

今回のOECD調査で取り上げられている「リテラシー」は
通常、「読み書き」「識字力」の意味ですが、
日本と欧米ではとらえ方が違います。

Akemi さんがおっしゃるように、日本では「読み書き」といえば、
「読むこと」「書くこと」で、それ以外のことへの意識が少ない。

ところが、欧米でいう「リテラシー」は
データや文章など、さまざまな素材を読み解き、理解したうえで、
自分なりの知識と経験を基にして考え、
さらに、自分の意見を組み立てて相手に伝える。
この一連の行為のすべてを「リテラシー」と捉えています。
つまり、一番大切なのは、
「母語によるコミュニケーション能力の基礎」を育成すること
なのです。

そう考えると、日本の教育でははかれないなぁ。というのが感想です。

ただ、ここで子どもたちが活躍するころの世界が
どちらの力を持った子を欲しているか?と考えると
やはり、欧米が考える「リテラシー」が必要に思えるのです。

ならば、学校にそれを求めてもすぐには無理ですよね。
やはり、家庭力が必要になります。

ただし、家庭は本来「憩いの場」ですから、学習を持ち込むと
辛くなることがあります。
「リテラシー」を育てるためには
「母語によるコミュニケーション能力の基礎」が必要なわけですから
親子のコミュニケーション能力が大切なわけですから、
親子喧嘩ばかりしているようでは、「リテラシーの基礎を育てる」
どころか、子どもの自信をなくしてしまいかねません。
(まあ、受験勉強はそれを乗り越えねばならないのですが……)

そこでまずは、家庭で子どもが
受身でものごとを教わるという姿勢ではなく、
「やってみようという内発力」を出せるように工夫しておくことが
必要です。


それには、低年齢の子どもほど、映像と言語を同時に獲得させねば
ならないことを母親が認識しておくこと
です。
つまり、机上で語彙だけを与えてしまうのではなく、
体験や絵本などを通して、
映像と言語を同時に身につけさせることが必要だということです。

わたしはこれを先行体験と言っています。
拙著である「お母さんもっとおしえて」でご紹介している先行体験は
実体験型の先行体験です。
これは初心者だと難しい!そんな声をときどきいただきます。
では、初心者のママが簡単にできて、楽しいものは?ですが、
それには、「疑似体験型」の先行体験、絵本を使う方法を
お勧めしています。


絵本の読み聞かせをしながら、母の肉声を聞いて、母の心の動きを
肌で感じながら、絵と言語を同時に体験することが
子どもにとってどれほど大切な経験か!たのしい体験か!
効果も抜群です。

そんな体験が子どもの中で
「楽しい体験」「ワクワク体験」となって本物の力として蓄積され
子どもの内発力起爆させる力となっていくのです。

Akemiさんも、また、幼いお子さんをお持ちのママも、
どうか絵本の読み聞かせを楽しんでください。

わたしも素敵な子育てと同時に本当の意味での「できる子」を
育てる家庭力について、実体験から効果のある具体例を
ママたちにお伝えできようにしていきたいと思っております。
ありがとうございました。

(追伸)
この絵本を使った先行体験などのお話は2月に刊行されます本で
ご紹介しております。また、出版時期などがわかりましたら
ご紹介させていただきますね。



タイプを知って成功を!不安編 剛健ペアー その31
ママのタイプ別成功法 支配型ママが不安満タンママに△14

前回の続きから……。

「どうしてわが子はできないんだろう」
「塾も期待に沿ってくれない」

健くんのママは支配型ママですから、自分の頭で考えた計画(期待)
通り進行していかないと、どんどんよくない方向に進んでいってしま
います。

そんなイライラの中、塾のカリキュラムはどんどん消化されていく。
なのにわが子は相変わらず、宿題の山を築いて帰ってくる。
塾で消化してくるのはほんの一部。
月例テストでいい点が取れるわけが無い。
ママは、わが子が、夜遅くまで塾で時間を過ごしながら、
達成感の無い学習をしているのを感じる度に
薄氷を踏むような思いが全身を走り、不安を感じます。
それなのに、わが子はだらだら。
親が声をかけないと前に進めない。
ママの不安は大きな怒りとなって大爆発。
大声をあげて子どもを叱り、泣かせ、子どもから反省の言葉に
安心して、怒りがおさまり、わが子の寝顔を見て、はじめて自分の
怒りに反省すると同時に、
「こんなの勉強じゃない」「このままではダメかも」
という違う不安に襲われ、迷い、でも、どうしていいかわからない。
日はまた昇って次の日が始まる。
そんな日々の連続。あっという間に1年が過ぎていきます。

気がつけば、健くんは5年生も終わり。
親が力づくで表層的な学習をやらせる。そんな習慣が身についてしまい、
ママがすべてを仕切る学習になってしまいました。
こうなると考える力や自分から学習する姿勢を構築するのは
難しい状態になってしまいます。
その結果、5年生の中盤からは算数の成績がどんどん落ち、
6年生になったころには計算問題でもミス、
国語も問題文のレベルが上がっていくので
読み取る力がどんどん不足していく。
偏差値は50に届かない状態まで落ち込んでしまいました。

それでも、ママは自分の舵取りのミスに気付けない。
塾を変えようかしら?なんて考えている。
問題点は塾ではなく、ママにあるのに。

健くんのママの話を思い出すと、わたしは母として
決して他人事ではない、と痛感します。
誰しもが、受験というレールを走り出せば、陥るかもしれないこと。
母親として、なんとも切ないお話です。

では、次回は剛くんと健くんの受験結果についてお話したいと思います。

「学力低下」の記事について。
先日の経済協力開発機構(OECD)15歳学力調査の結果が
あちらこちらで紹介されていますね。

いろんな分野で日本は順位を落としていて、世界から日本の教育が
遅れつつあるのか!そんな気持ちになってしまいます。

そんな親の不安をよそに
マスメディアでも、「学力低下!」と紹介されながらも、
そのあとは?というと解決策が見えない。
教育についての話題はあまり盛り上がりません。
それより、防衛省の悪いおじさんの話や次の選挙でどうのこうの。
ねじれ国会がどうのこうの、そんなお話ばかりです。

「事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こってるんだ」
と、織田裕二さんが叫ぶセリフがある有名な映画がありましたが、
今、まさにそのセリフを叫びたいのは、
勉強を面白くないものにされてしまった上に
言われた通り勉強してきたにもかかわらず
「学力低下だ!」「漢字も読めない」なんて言われ、
それでも学校で勉強しなければならない、
そんな子どもたちではないでしょうか。

大人として、ほんとにごめんなさい。と言わねばなりまんせんね。

とはいっても、文科省のおじさんたちが何とかしてくれるのは、
ずっとずっと先のこと、子どもは日々成長をしているわけですから
ママたちに力を発揮してもらうしかない。と思っています。

ここで確認しておいてほしいのは
今回の評価の中心となっているリテラシーは、もともと、
今の日本の学習指導の方法ではなかなか育たちにくいものだ。
ということ。
でも、その基礎は
親の関わり方、家庭での工夫次第で育てることができると同時に、
親ががんばらねばならないということ。

だから、そのための工夫(親子の会話など)をしてしげあげればいい。
ということです。

まずは、
ママたちは子どもたちが「学ぶことを楽しい」と思える体験を
ひとつでも多くさせてあげることです

大人だって同じです。好きなこと、楽しいことだから、
考えるし、努力もできるのですから。

先行体験に違和感があったら、
まずは、本や絵本の読み聞かせでいいんですよ。
本のイチシーンを読んで、親子で笑う。そんな経験をすれば
子どもは親とひとつになった気持ちを感じ、本というものに興味を
持ちます。そして、そんな経験を重ねることで本が好きになり、
読書が好きになり、と、同時に国語力が身についていくのですから。

わたしが有名私立中学校へ生徒たちを送り出すことができて
きたのも、ママたちが幼少のころから、私の提案させていただく
「たのしい」「おもしろい」と思える工夫をしてくださったからです。

そんなママたちに感謝をすると同時に、
そんなママのお子さんたちの成長を拝見した結果
いかにママの工夫が子どものリテラシーを引き上げるかを
実感してきました。

幼稚園児や低学年のお子さんをお持ちのママたちは
どうかあせらずに、まずは「たのしい」そう思える工夫をして
あげてください。
また、お子さんが高学年でも遅くなんてありません。
今からたのしい体験を重ねてあげてくださいね。


NHK 連続テレビ小説 ちりとてちん。母の思い
NHK 朝の連続テレビ小説 ちりとてちん
毎日、楽しみに拝見しています。

12月4日放送分で、落語家を目指すわが子の初舞台を観に
大阪へやってきた母が、大失敗をする娘と対峙するシーンが
ありました。

あれほど懸命に練習をしたのに。
あんなにみなから応援されていたのに。
期待に応えられなかった自分への悔しさや悲しさ。
そんな怒りにも似た感情を自分でもどうしようもない娘が
和久井さんが演じる母にぶつけます。

「おかあちゃんが(初舞台を見に)来たから失敗したんや」
「せやから、来(こ)んといてっていうたのに」
幼子のように泣きじゃくってダダをこねる娘を見て、
和久井さん演じる母はそっと抱きしめます。
言葉なんていらない。肌から伝わる母の体温が
「あなたはいつでもここに帰ってきていいんだよ」
「帰るところがあって、いつもそこに私がいるんだよ」という
親の無償の愛を子どもの傷ついた心にそっと流し込んで
いくようすが描かれていました。

母ですね。親ですね。

子どもが大きくなればなるほど、大きな傷を負って帰って
くることがあります。その傷ついたわが子をそっと迎えてやる。
親は日ごろから、そんな準備をしておかねばなりませんね。

そんなことを感じさせてくれたシーンでした。


タイプを知って成功を!不安編 剛健ペアー その30
ママのタイプ別成功法 支配型ママが不安満タンママに△13

前回の続きから……。

塾の先生の立場に立って考えてみましょう。

塾の先生の大半は男性ですね。
男性は人が困っていると「何かしてあげたい」「役に立ちたい」と
思ってくれるところがあります。

また、母親は女性です。
まずは、自分の中にある不安を解消したい。
そのために、先生に聞いていほしい。
聞いてもらって、先生に「大丈夫」とまではいわれなくとも、
「一緒にがんばっていきましょう」といわれれば、ホッとできる。
母親の視線はもう、違うところにあることが多い。

でも、先生は男性ですから、「一緒にがんばっていきましょう」と
言った限りはそれに答えてあげたい!

ここにズレガ生じるのです。

ここは、先生の立場に立って
・どんな現象を見て不安に思うのか。
・それを改善するには家庭ではどんなことをさせればいいのか。
また、してはいけないのか。
・その現象が改善されたかどうかをはかる基準に何を利用するか。
(たとえば、次の試験で(1)はできるようになろう。とか
50点を取れるようにしよう。などという具体的な目標ですね)

第一段階はこんな話をしなければなりません。

そして、先生は何十人もの子どもを見ていることを忘れないことです。
先生も一人ひとりのことを考えていたい、と思っても、日々流れ込んでく
る相談に、細かいことを忘れることがあります。
(忘れてはいけない。といわれるかもしれませんが、わたしも現場に
いると、すべて覚えていよう。と思っても、ついつい忘れてしまうことが
ありますので。お許しを)

ですから、先生が忘れてしまっていることもある程度想定内とし、
ママには先生がくれたアドバイスを実践していけるように工夫を重ねて
いただき、また、先生に情報を流す意味でも、子どもの状態を定期的に
伝えていただきたいのです。これはメモ書きでもいいですから。

また、ママの中にはすぐに結果がでないと不安になり、子どもに
「どうして、こんなにできないの!」なんて言ってしまう人がいます。
が、先生と考えた改善策を施してもすぐに結果がでないときでも、
そこでぐっと我慢をして、続けることです。
その強さが母親にないと、成功への道はより険しいものとなってしま
うことでしょう。

では、次回は健くんがこのあとどうなっていったか。についてお話
したいと思います。